ホームセンターでのデモンストレーションを拝命し、いろいろと実験してみました。
買ってみたのは、ターナー色彩のミルクペイントシリーズ「クラッキングメディウム」「アンティークメディウム」「ダストメディウム」「プラスターメディウム」。ビンテージ風や壁材風のテクスチャを手軽に表現できる特殊塗料です。そのうち、クラッキングメディウムとプラスターメディウムを試してみたのでレポート。

クラッキング塗装は、下塗り剤、ここでいうところのメディウムと、上塗り塗料の乾燥スピードの違いで、表面にクラック(ひび割れ)を作る塗装テクニックです。水のりなどで作ることもできますが、求めるイメージに到達するまでに試行錯誤することを考えると、やはりメディウムなど専用の塗料がおすすめ。かかる時間や手軽さ、効果の安定感が違います。
(メディウムを使った具体的な手順はオフィシャルサイトでご確認を)

こちらは、木地研磨をあまりせずに塗装した杉材。茶の水性塗料→クラッキングメディウム→ミルクペイントのヘンプベージュを塗装。けっこういい感じにクラック入ってます。

クラックが入る様子を撮影してみました。
ミルクペイントのビンテージワイン→クラッキングメディウム→ミルクペイントのスノーホワイト。

メディウムの代わりに木工用ボンドを使った実験。粘度が高く塗膜が厚くなるのでクラックもポッタリした感じ。ミルクペイントのマットな感じが減り、ツヤが増したようです。右はボンドを薄く塗りある程度乾燥させてらか上塗りしたもの。左はボンド厚塗りですぐ上塗りしたもの。自然なクラックのイメージに近づけるのはなかなか難しいです。

こちらは、クラッキングメディウムを使いつつも、木目や刷毛目でクラックがどう変わるか試した結果。
木材の木目は上下に走っています。木材の上半分はメディウムを縦塗り、下半分は横塗り。刷毛目を縦と横にしてみて、クラックの入り方を確認してみました。

…あまり違いは認められませんネ。
他にも、研磨していない粗材でやってみたところ縦横無尽にクラックが入ったので、ワイルドにしたかったら木地研磨はしないくらいがいいかもしれません。

プラスターメデイウムは、漆喰風仕上げができる骨材入りの塗料。
使ってみたところ、かなり粘度が低く、垂れないように上下を何度か入れ替えて乾燥させました。使う前にしっかりかく拌し、あまり厚塗りしない方がよさそうです。滑面に塗る際はプライマーを塗るか、サンディングでしっかり足つけを。

新しめの「ラストメディウム」「アイアンペイント」は店頭になかったので、代替品でちょっとお遊び。
ミルクペイントのブラックと、ビンテージワインに砕いたチョークの粉を混ぜたものを用意。ウエスなどに少量とったブラックをトントンと叩きながら空き缶にペイント。ザラザラする感じにラフに乗せます。乾燥したら、チョークを混ぜて赤サビ風にしたビンテージワインを缶の端や継ぎ目に乗せて、サビを表現してみました。ラストメディウムだとツヤがでてしまうのですが、チョークを混ぜた方が粉っぽくて雰囲気出たかもしれません笑。

ペイントは危険なこと、求める耐久性を損なうようなことさえしなければノールール。
いろいろ実験してみると楽しい発見がありますね。