秋も深まり、年末の大掃除やリフレッシュをにらんだ情報発信の仕事も増えてきました。
そんな中、自宅の寝室の押入れふすまに穴があいてしまったので、張替え実践。

穴から構造をチェックしたみたところ、このふすまは組子のチップボールふすまのようです。
実演していても張り替え方法の質問が多いのはこのタイプのふすまです。

さて、とりあえず、楽しい分解。
周囲の枠は、ハンマーで叩くと外れるようになっています。元に戻す時に間違えないようにマスキングテープで枠の位置をマーキングした後、まず左右を上から叩いて外します。本体に取り付けた釘を枠のスリットに差し込んで固定してあるだけなのでカンタン。
その後、釘で本体に固定してある上下の枠をバールで外します。
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引き手は、バールなどを本体との間に差込み、軽くこじるとクギが浮いてくるのでペンチで引っ張って抜くと外れます。
ホームセンターなどに「ふすま張り替えセット」が売っているので、その中に小さなバールや釘抜きがセットされているので便利。
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枠が外れたら、不要な紙をじゃんじゃん除去。今回は勉強がてら、骨組みの上の下張りのところまではがします。
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一番上のふすま紙をはがしたところ。かなり固いボール紙みたいな襖紙が現れました。

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その次。茶色いけど、、、襖紙?

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その次。茶チリ紙でしょうか、茶紙が出てきました。

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それをはがすと、、、やっと骨組み&下張りが見えてきました。

上貼り類は、下の両コーナーが扇型に切り取られていて謎。これがなければ骨まで穴は到達していなかったかもしれません。
まぁとにかく、これくらいの穴なら上から新聞紙貼って補修します。穴より少し大きめに「ちぎって」貼ると境界線が分かりにくくなります。印刷している紙ですが、上から茶チリ紙を貼るのでふすま紙までは透けない予定。
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次に茶チリ紙。
ふすま1枚につき6枚の茶チリ紙を貼る製品。
これをふすま紙の下に貼ることで、シワになりにくくふっくらと仕上がります。また、茶チリ紙はベタ貼りしないので、ふすま紙をはがす際も茶チリ紙ごとはがせば一気にキレイにはがせるというわけです。
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貼り方は茶チリ紙のパッケージに書いてありますが、全体ではなく紙の四辺に糊をつけます。
ちなみに、茶チリ紙は角っこからくるくると何回か巻くと、均等にずれてくれるので糊を施しやすくなります。

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貼り終わりに軽く霧吹きすると、乾燥時にピンと張ってくれます。

貼り終わった直後と
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翌日の様子。
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茶チリ紙が完全に乾いたら、ふすま紙を貼ります。
今回は、切手のように裏に糊を施工した再湿性のふすま紙。
取扱説明書には2人での作業を推奨していますが、一人で張る場合は貼る際にシワがつかないように段取りしなければなりません。特に、茶チリ紙はデリケートなので、一度貼った後はがすと破れる可能性大。
今回は私が一人で貼った時のやり方をご紹介。

床に置いたふすま紙の上にふすま本体を置き、周囲1センチほどの余白をとってカットします。
例えば、上と右の紙端にふすまを合わせて置いてやると、下と左に2センチずつ余白を見て 左と下の紙端に2センチの余白をとって置くと、上と右はふすま本体を定規代わりカットするだけでいいので楽。その後、周囲1センチに折り目をつけて本体サイズの目印にします。鉛筆などでマーキングしてもいいでしょう。
ちなみに、床置きの場合は、カッターで床材を傷つけないよう、ベニヤやダンボールを敷いた上で作業するのが吉。
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マーキングが済んだら、ふすま紙の裏に水をたっぷり含ませます。家にあるスポンジで十分。水の塗り残しがないようにチェックを忘れずに。
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3分ほど放置してふすま紙がふやけて伸びた状態で貼りますが、紙の上下と本体の上下を間違えないように確認。大体の紙には天地がわかるように印がついているようです。

ふすま紙を横長に見るように立ち、ふすま本体も横にして手前のマーキングに合わせてふすまの角を立てて置きます。
マーキング位置からずれないように、ふすま本体を片手で支えたまま反対側に回り込み、静かにふすま本体を紙の上におろします。
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うまくおろせたら、ふすまを壁などに立てかけ、なで刷毛で空気を抜きます。
ふすまの自重でほぼ貼り付けはできているので、あまり無理になでつけず、いびつなところや糊づけが弱いところなどをチェックするつもりで。
多少のボコボコしたふくらみは乾燥時に張ってくれるので気にしません。
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それよりも端などは糊が乾いて貼り付けが弱くなっているのでしっかりチェックして、場合によってはめくって糊つけ直し。
周囲1センチの糊しろは本体の側面に折り込んで貼りますが、はがれやすいので乾いたタオルで軽く滑らせながらシワにならないように押さえます。
糊しろの角は左右から貼り合わせて余分をカット。浮いてこないようにきっちり押さえます。
ここまできたら貼り付け終了。完全に乾くまで一晩〜1日放置します。
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後は、枠などを元に戻す作業。
引き手があった場所を探るとヘコミがあるので、指でなぞって少し形をとり、カッターで切り込みをいれたら引き手を戻します。釘穴は上下に。
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枠も、外した逆順にはめていくだけ。
釘で固定していた上下枠は、釘穴がゆるんでいなければ穴を再利用しても大丈夫でしょう。左右の枠も、スリットの釘頭位置を合わせてはめたあと、ハンマーで叩いて元の位置に収めると固定されます。
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今回は、裏張りは張り替えなかったのですが、反りが心配だったので裏面に霧吹きをして湿らせました。
濡らして貼るタイプのふすま紙は、乾燥時に縮むので片方だけ施工すると表裏の張りの負荷が変わります。特に、ダンボールや発泡スチロール製の襖は骨組みがないぶん本体が弱く耐久性に劣るので張替えない方が無難。メンテするなら、張替えではなく重ね貼り。素材をよく確認し、上からシール貼りやアイロン貼りでしのぐしかないようです。

1枚だけ張り替えた襖ですが、あと2枚残っています。さて今年中に張替えできるでしょうか(笑