さまざまな作業をする時、一番大切なのは作業環境。
職人ではないDIYerにとって、正しい姿勢がとれて楽に作業できるということは、ケガを防ぎ、かつ、きちんとした作品を作る近道。実は初心者ほど、固定工具やしっかりした作業台を揃えておきたいところなのです。

 かくいう私も、間に合わせの作業台や安物のワークテーブルを使っていたのですが、だんだん作業内容に見合わなくなってきました。大型作品作りやカンナがけするにあたり、「軽い」「クランプしにくい」「グラグラする」台はもはや台にはなりません。

 ということで、とりあえず「重たい」台を作ることにしました。
時間がないので、八幡ねじさんのSIMPSON strong tieセットを活用。
ホームセンターで2×4材をカットして持ち帰れば、あとはキットの中の金具とビスで組み立てるだけ。これ便利です。

パッケージも一新され、おしゃれ。
取説もしっかり入ってます。


 ただし、ちょっとカスタマイズ。
大型の台はスペース的に無理なので小型を2台作り、必要に応じてその2台を脚部にして天板を載せ、大型の代替になるようにします。
2台のうちメイン台は軽作業に適した幅910×奥行き450㎜(天板サイズ)。
もう1台は奥行きをつめて910×300㎜にし、通常はコンソールテーブルのように壁際に設置。作業中じゃまになるものを仮置きするスペースに。
とにかく重たい台にしたいので、脚部を繋ぐ形で棚を渡し、そこに端材ボックスや機材を置けるようにします。

 上記のSIMPSONキット、台を2つ作るので2台買ったんだけどここで問題が。
壁際台の奥行き(300㎜)が狭すぎて金具が使えない汗。
設計を変えて奥行きを広げることも検討しましたが、それによりスタジオ内の動線が悪くなるのは避けたいので、壁際台は脚部の接合に金具を使わない方向で進めました。

 台の組み立て自体はごく簡単に終了。
その後、脚部の間に渡す棚を端材から切り出し、接合して完成です。

メイン台。
壁際台。

 使ってみて。
やはり「重たい」台は作業しやすい。安定感が違いますね。今までグラグラやズレを抑えるために使っていた力と意識は、作品精度を上げるために使えます。
それと、天板に角がある(当たり前)のも重要。天板は18㎜のパイン材の切りっぱなし。以前の天板はおしゃれ天板だったので角を丸めてあったのです。だからクランプしにくくて。普通に角が揃っているとクランプがスムーズ。やはり、作業を助ける機材にはそれ相応の形状があるものだなと再認識。
ただ、
この作業台を自宅に据え置くのは専用の部屋がないと難しい。
毎日過ごしている自宅でしっかりした台を実現するには……。
状況によってさまざまなので、いろんなパターンを考えていきたいですね。

 台の自作に合わせてクランプや治具も増やしているので、作業がラクになりました。精度の高いものがラクにできると楽しくなります。
重たくてしっかりした台、おすすめです。