*現在はリニューアルした「石こうピンLONG」が発売されています。

石膏ボード壁に吊り金具やブラケットで家具を吊るためのねじ付きピン。
一般的な石膏釘では、金具の穴を通して上から複数のピンを打って吊るが、ピンで直接荷重を受けることになるし、金具が分厚い場合、しっかり打ち込めず想定の耐荷重を発揮できそうもない。

対してこのピンは、壁側に金具を吊るねじを立てる発想。
太いねじがついたプラの台座を4つのピンで壁に固定し、ねじ部で金具を吊る仕様だ。
荷重はねじを介して台座全体およびピンで引き受けるので安心感がある。

使うにあたり、気をつけたいのが家具背面。
これは、吊り金具を使うすべてのケースに言えることだが、家具の上部左右で吊る場合、背面に加工を施さない限り、吊り金具の厚み分、設置後は下部に隙間が生じて前下がりに傾く。
ピン自体に厚みがあると「ピン+金具分」、傾きがひどくなる。
この手の壁掛け金具は、傾きを正すため背面にスペーサーをつけるよう推奨してあるが、案外盲点なのでどのように対処するか事前に確認しておきたいところだ。

厚さ3ミリ程度の台座だが、その分隙間ができる。
背面にブラケットを直付けすると隙間は広がる。

今回は、自作のウォールフックだったので、背面を「ピン台座+ブラケット」分、彫り込んでスペーサー要らずの密着設置にした。

固定ピンは4本すべて斜め打ちでそれぞれ向きが違うので抜けにくいはず。
ちなみに彫り込みにはルータープレーンが役立った。
設置後1週間、今のところ脱落なく運用できている。